
青森市の空き家は特措法前に売却が有利?行政リスクを抑えて賢く手放す方法
実家や相続で引き継いだ空き家を、遠方からなんとなく管理し続けている人は少なくありません。
しかし、老朽化や積雪の影響などで傷みが進むと、思わぬトラブルや出費につながる
おそれがあります。
さらに、空家等対策特別措置法によって、放置された空き家は特定空家等に指定され、固定資産税の優遇解除や行政指導など、不利な扱いを受ける可能性も高まっています。
そこで本記事では、青森市の空き家問題と特措法のポイントを押さえながら、管理が難しい空き家を有利に売却する考え方をわかりやすく解説します。
読んだあとに、ご自身の空き家をどうするか具体的な行動をイメージできる内容となっています。
青森市の空き家問題と空家等対策特別措置法

青森市では、総住宅数約134,000戸のうち約20,000戸が空き家とされ、空き家率は約15%とされています。
空き家の増加要因としては、人口減少や高齢化に伴う相続空き家の増加、住み替え後も解体や売却が進まない事情などが挙げられます。
このような空き家が長期間放置されると、建物の老朽化により外壁や屋根の落下などの危険が高まり、景観の悪化や防犯面の不安、火災発生時の延焼リスクなど、周囲の生活環境に大きな影響を与えます。
実際に、除雪後の道路に面した老朽化空き家が倒壊の危険性を指摘される事例もあり、早期の対策が求められています。
こうした状況を受けて、国は平成27年に「空家等対策の推進に関する特別措置法」を施行し、市町村が主体となって空き家対策を進める仕組みを整えました。
この法律では、国が基本指針を示し、それに基づいて各市町村が空家等対策計画を策定し、調査や相談、活用支援、除却支援などを一体的に行うことが定められています。
青森市でも、第2期となる空家等対策計画を策定し、空き家の実態把握、適正管理の指導、利活用の促進、危険空き家の除却支援といった施策を進めています。
特に、所有者への情報提供や相談体制の整備を通じて、放置される前の段階から対策に取り組むことを基本方針としています。
空き家特措法では、周囲に悪影響を及ぼす空き家を「特定空家等」と位置付け、市町村が段階的な措置を行える仕組みが設けられています。
具体的には、まず助言・指導で改善を促し、それでも是正されない場合は勧告、命令へと移行し、最終的には行政代執行により市町村が解体などを行い、その費用を所有者に請求できる流れです。
また、「特定空家等」に対して勧告がなされると、固定資産税の住宅用地特例が解除され、翌年度から土地の固定資産税や都市計画税の負担が大きく増える可能性があります。
このように、適正管理を怠り「特定空家等」に指定されると、行政からの強い関与に加え、税負担の増加という不利益が生じる仕組みになっています。
| 区分 | 内容 | 所有者への影響 |
|---|---|---|
| 一般的な空き家 | 老朽化前の空き家 | 自主的管理と活用検討 |
| 管理不全空き家 | 雑草繁茂や外壁劣化 | 助言や指導による是正要請 |
| 特定空家等 | 倒壊危険や衛生悪化 | 勧告や命令と税優遇解除 |
特措法で不利になる前に売却が有利な理由

青森市は全域が特別豪雪地帯に指定されており、老朽化した空き家は積雪や落雪の影響で倒壊や一部崩落のおそれが高まります。
青森市の空家等対策計画では、屋根や外壁の破損、擁壁のひび割れ、立木の倒木リスク、雪止めの破損による落雪などが「特定空家等」認定の具体的な基準として示されています。
こうした状態に進行すると、所有者に対する指導や勧告、命令を経て、最終的には行政代執行による解体が行われ、その費用は所有者に徴収される仕組みです。
老朽化や積雪被害が進む前に売却を検討することで、将来の多額な修繕費や解体費、行政代執行費用の負担を避けやすくなります。
空き家を所有し続けると、固定資産税や都市計画税といった税負担に加えて、火災保険料、除雪・排雪費用、草木の剪定やごみの片付けなど、日常的な管理費用が継続的に発生します。
特に積雪地域では、屋根雪の落下防止や敷地内通路の除雪のため、冬季の人件費や除雪機械の費用がかさみやすい状況です。
これに対し、空き家を売却して所有権を手放せば、その後の税金や保険料、管理費用の支出が不要となり、長期的に見れば支出総額を大きく抑えることができます。
将来の修繕や解体の可能性も踏まえると、早い段階で売却するほど、トータルの支出リスクを小さくできると考えられます。
空家等対策特別措置法に基づく助言や指導、勧告を受けてから対応しようとすると、短期間での補修や解体が求められ、費用面でも精神面でも大きな負担になりがちです。
また、老朽化や管理不全により、落雪や落下物、ごみの飛散、雑草や樹木の繁茂、害虫の発生などが起きると、近隣住民とのトラブルや苦情が生じやすくなります。
そうした状況に追い込まれる前に、管理が難しいと感じた段階で空き家の売却を検討すれば、行政からの厳しい指導や近隣トラブルを未然に防ぎやすくなります。
結果として、所有者自身の心労を軽減できるだけでなく、将来の高額な出費を避ける意味でも、早期の売却は精神的・金銭的に有利な選択になり得ます。
| リスク内容 | 放置した場合 | 早期売却の効果 |
|---|---|---|
| 老朽化と積雪被害 | 特定空家等認定や代執行 | 解体費・代執行費の回避 |
| 税金と保険など負担 | 固定的な支出の長期化 | 維持費全体の早期圧縮 |
| 近隣への安全・景観影響 | 苦情やトラブル発生 | 行政指導と紛争の予防 |
青森市の空き家売却で活用できる税制優遇と公的制度

相続で取得した空き家を売却する場合、「被相続人の居住用財産を売ったときの特例」による最大3,000万円の譲渡所得控除が活用できる可能性があります。
この特例は、相続開始の日から3年を経過する日の属する年の12月31日までに売却することなど、いくつかの要件が定められています。
また、令和9年12月31日までの譲渡が対象とされており、適用期間にも期限があります。
いつ相続が発生したか、いつまでに売却できるかを整理しながら、特例の利用可否を早めに確認することが大切です。
この特例を受けるには、被相続人が一人暮らしで居住していたこと、耐震基準を満たしているか又は必要な耐震改修や解体を行うことなど、細かな条件があります。
令和6年以降の譲渡では、譲渡後に耐震改修や解体を行った場合でも、一定の期限までに工事を完了すれば対象となる仕組みが整えられています。
一方で、複数人で相続した場合は控除額が2,000万円に縮小されるケースもあり、相続人の人数による違いにも注意が必要です。
こうした前提条件をよく理解したうえで、売却の時期や方法を検討することが、税負担を抑える第一歩になります。
公的支援としては、青森市が利活用が困難で保安上危険な空き家の除却費用の一部を支援する補助制度を用意しており、危険度が高い建物を解体する際の費用負担を軽減できます。
また、商店街などの区域にある空き家を店舗などへ改修して活用する場合、リノベーション工事費の一部について補助を受けられる制度も整備されています。
さらに、市が運営する空き家・空き地バンクを通じて売却先を探しやすくする取り組みも行われており、解体を前提としない売却の選択肢も広がっています。
これらの制度はそれぞれ対象となる空き家の条件や申請期限が異なるため、売却の方向性に合わせて早めに確認しておくことが重要です。
| 制度名 | 主な内容 | 空き家売却での活用ポイント |
|---|---|---|
| 相続空き家3,000万円特例 | 譲渡所得の特別控除 | 売却益の所得税・住民税軽減 |
| 放置危険空き家除却補助 | 危険空き家の解体費補助 | 解体費負担を抑え更地売却 |
| 空き家リノベ補助 | 店舗等への改修費支援 | 活用前提の売却や賃貸促進 |
| 空き家・空き地バンク | 売却・賃貸の情報掲載 | 利用希望者とのマッチング |
管理できない青森市の空き家を有利に売却する進め方

まずは、空き家の現状を客観的に把握することが大切です。
具体的には、登記簿で所有者や持分、抵当権などの権利関係を確認し、相続登記が未了であれば早めの手続きが重要になります。
さらに、敷地の境界が不明確な場合は、過去の測量図や隣地所有者との境界確認が、後のトラブル防止に役立ちます。
家財道具が大量に残っていると整理費用が膨らむため、残す物と処分する物を分け、早い段階から片付けの計画を立てておくとスムーズに売却へ進めます。
次に、空き家を「建物付きで売るか」「解体して更地で売るか」を検討します。
老朽化が進み、雪の重みで屋根や外壁の損傷が大きい建物は、倒壊リスクや除雪負担を考えると、更地にした方が買い手が見つかりやすい場合があります。
一方で、まだ修繕すれば利用できる建物や、賃貸・事業用など多様な用途が見込める立地では、現況のまま売却した方が、解体費用を抑えつつ価格交渉で調整しやすいこともあります。
除雪の必要性や道路付け、周囲の建物状況などを総合的に見て、どちらが有利かを判断することが重要です。
売却の方針が固まったら、早めに相談窓口を活用することが、有利な売却への近道になります。
国土交通省は、空き家の売却や賃貸に活用できる制度、税制優遇の情報をまとめて公開しており、市町村の窓口や専門家への相談を推奨しています。
また、青森市は空家等対策計画に基づき、空き家に関する相談や利活用支援に取り組んでおり、所有者が抱える管理・処分の不安を軽減することを目的としています。
管理できないと感じた段階で早期に相談することで、特定空家等に指定される前に売却の選択肢を検討しやすくなり、結果として金銭面・精神面の負担を抑えやすくなります。
| 段階 | 確認・準備内容 | 有利に進める要点 |
|---|---|---|
| 現状把握 | 権利関係と家財状況整理 | 相続登記と境界確認徹底 |
| 売却方針検討 | 現況売却か解体更地か | 老朽化と立地条件比較 |
| 相談・手続き | 公的窓口と制度情報活用 | 特定空家等前の早期相談 |
まとめ
管理できない空き家は、放置すると特措法による「特定空家等」指定や固定資産税の優遇解除など、不利な状況に陥るおそれがあります。
早期に売却を検討すれば、老朽化や積雪被害への対応費、管理コストの負担を抑えつつ、税制優遇や補助制度も活用しやすくなります。
相続した空き家や今は誰も住んでいない実家について、不安やお悩みがあれば、まずは当社へご相談ください。
状況を丁寧にお伺いし、お客様にとって有利で、安心して手放せる売却方法を一緒に考え、ご提案いたします。
